2022年06月06日(月)

【調査リリース】アフターコロナの中国における家電購入実態を調査 リアルよりオンライン購入が優勢、日中ブランドの購入を決するのは「憧れ」と「信頼」

【調査サマリ】
◆炊飯器ブランドの平均認知率は中国産に軍配も、パナソニックは8割強と健闘
◆中国ブランドは「信頼」、日本ブランドは「憧れ」が主な購入理由
◆下沈市場の消費者は大都市に比べ金銭的に余裕があり、欲しい物にはお金をかける傾向
◆日本に比べ、中国の家電購入はオンラインが優勢
◆日本ブランドの家電は、国美Online・Pinduoduoでの購入が盛ん

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸、以下「ヴァリューズ」)は、直近1年以内に指定したブランド・価格以上の炊飯器を購入した中国人400人を対象にアンケート調査を実施し、アフターコロナにおける中国人の家電製品に対する考え方と消費行動を分析しました。

▼本調査の詳細レポートは下記フォームより無料でダウンロードいただけます
https://manamina.valuesccg.com/articles/1827

 

【調査・分析概要】
インターネットリサーチにて、2021年12月13日~12月20日にアンケート調査を実施。
対象は、直近1年以内に指定したブランドの500元以上の炊飯器を購入した中国人400人。
指定ブランド:SUPOR、Midea、Joyoung、MI、Panasonic、ZO JIRUSHI、TIGER、TOSHIBA購入者の各50人

◆日本での爆買いが出来なくなった中国人消費者はどんな家電を買う?
コロナ禍で訪日旅行が停止し、中国人観光客による日本での爆買いも見られなくなったいま、中国人の家電製品に対する考え方と消費行動にはどのような変化がもたらされているのでしょうか。近年の中国家電メーカーは、新しい家電製品の開発を加速させ、デザイン性・機能面ともに優れた商品を中国人消費者に向けて提供しています。その結果、「中国産の家電製品が良い」という考え方が広まってきているようです。今回はそんな家電製品に注目し、中国人消費者にアンケート調査をおこないました。

◆炊飯器ブランドの平均認知率は中国産に軍配も、パナソニックは8割強と健闘
まず家電製品の中でも炊飯器について、日本と中国の各4ブランドの認知率および購入検討率をまとめました。全体的に中国の炊飯器ブランドの認知率が高いなか、日本ブランドではパナソニックが8割強の認知率を獲得していました。

 

◆「信頼」の中国ブランドと「憧れ」の日本ブランド
次に、炊飯器の購入理由について尋ね、日中ブランドで購入者を分けて回答を整理しました。グラフを見ると、「中国ブランド:ブランドへの信頼、性能の高さ」「日本ブランド:ブランドへの憧れ」といった要素が、ブランドや商品の選定に寄与していることがわかります。日本での爆買いが起こった背景には、日本製品の品質の高さや安心感、コストパフォーマンスの高さがあったと言われていますが、コロナ禍で国内ブランドに目を向けるようになった結果、中国ブランドへの信頼が高まっていると言えそうです。
さらに本レポートでは、「価格が安かったから」という理由で購入に至った割合は僅か6.8%であったという結果についても触れられています。「とにかく安いもの」よりも、「良いもの・納得できるもの」を買おうという消費者意識が伺えます。

 

◆日本寄りの「ブランド重視クラスター」と中国寄りの「機能重視クラスター」
次に、アンケート回答者に対してクラスタリングをおこなったところ、5つのクラスターに分類することができました。クラスターのうち、前述の日中ブランドの棲み分けを最もよく表しているのが、「ブランド重視クラスター」と「機能重視クラスター」でした。
相対的にブランドへのこだわりが強く、価格にも敏感な「ブランド重視クラスター」については、購入ブランドの上位を日本ブランドが占めています。日本ブランドへの憧れと商品のコストパフォーマンスの高さが、選ばれる要因になっているようです。
一方で、ブランド志向に加えて機能面でのこだわりが強い「機能重視クラスター」には、中国ブランドが選ばれやすいことがわかります。中国ブランドへの信頼と商品の優れた機能が、中国人消費者に向けた主な訴求軸になっているのかもしれません。

 

また、近年中国国外からも注目を浴びる下沈市場在住者にも注目した「下沈市場のプチセレブ」クラスターの詳細も見てみました。機能・ブランド・トレンドの3項目が高く出ており、価格を問わず、品質が良い家電を購入する人のイメージが浮かび上がってきます。平均個人月収が最も高いなか大都市よりも生活費が抑えられるため、金銭的な余裕があり、欲しい物にお金を惜しまない傾向にあると考えられます。

購入した炊飯器で1・3・4位を日本ブランドが占めていることからも、憧れ消費を実現するような積極的な様子が伺えます。

 

<下沈(かしん)市場とは>
地方都市を意味する言葉で、具体的には中国の3級都市以下の都市および農村を指します。北京や上海のような大都市に比べて人口母数が大きく、消費力の向上やインフラ投資の拡大が進み、中国国内だけでなくグローバル企業からも注目を浴びるようになってきました。
下沈市場では大都市に比べて消費者が自由に使えるお金が多く、欲しいと思ったものはそのまま購入に至りやすいという消費者意識が明らかにされています。

参考記事:
マナミナ「中国人口の7割を占める「下沈(かしん)市場」。消費者の生活と購入実態とは|ウェビナーレポート」
https://manamina.valuesccg.com/articles/1617

◆家電購入はオンライン優勢
続いて、炊飯器だけでなく家電一般に範囲を広げて調査をおこないました。マルチアンサーで、直近1年間にどこで家電を購入したのかという設問に対し、オンライン購入が85%、オフライン購入が69.3%という結果になりました。

 

◆日本ブランドが売れやすいECとは
ブランドごとに、オンライン・オフライン含めて購入チャネルを調査したところ、日本ブランドは国美オンライン、PinduoduoといったECでよく購入されていることが分かりました。国美Onlineは家電小売企業の「国美電機」が運営しており、日本のビックカメラと提携するなど、家電領域に強いサイトと言えます。PinduoduoはPanasonicなどの日本企業も公式旗艦店を開設しているECサイトで、ここでしか販売されない商品もあるそうです。

◆「中国人の家電購入と家電クラスター調査レポート」詳細について
本プレスリリースに掲載した以外の調査結果もございます。詳細は下記URLからご確認ください。
https://manamina.valuesccg.com/articles/1827

【注意事項】
・資料に掲載されているテキスト、グラフ及びその他の情報に関する著作権、並びに知的所有権は、株式会社ヴァリューズに帰属します(※引用画像を除く)。
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■中国人の消費、Web市場の実態がわかる!中国市場調査サービスについて
ヴァリューズの中国市場調査サービスでは、本調査の内容に限らず中国人の消費生活全般について様々なテーマのマーケティング調査をご提供いたします。中国人の行動・意識に関する定量調査、定性調査、ECモール上での購買状況データの販売もおこなっているほか、過去の調査結果をふまえた中国市場セミナーも定期開催しております。

●中国市場調査サービスの概要はこちら
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●中国市場セミナーの情報はこちら
https://www.valuesccg.com/seminar/category/semi_china/

◆株式会社ヴァリューズについて
株式会社ヴァリューズは、マーケティングノウハウとIT先端技術を活用して、新たな市場価値の創造をサポートする、事業成長支援企業です。250万人規模の一般インターネットユーザーの行動ログとデモグラフィック(属性)情報を活用したサービス提供のほか、経営課題のコンサルティングから、課題解決、販売促進の支援まで、独自のノウハウとソリューションで多くの企業を支援しています。

所在地 : 東京都港区赤坂2-19-4 FORUM赤坂5F
代表者 : 代表取締役社長 辻本 秀幸
事業内容: 経営に関するコンサルティング及び成長支援事業
インターネット行動ログ分析事業 (ビッグデータ解析事業)
IT先端技術を駆使した”売れる仕組み”構築事業
設立  : 2009年9月30日
資本金 : 1億円
URL  :https://www.valuesccg.com/

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